期末在庫(きまつざいこ)って、正直よく分からない。
でも、せどり・物販の確定申告で一番事故りやすいのがここです。
なぜなら、期末在庫を間違えると、
- 利益(所得)がズレる
- 税金が想定より増える/減る
- 年末に数字がひっくり返って提出直前に崩壊する
が起きるから。
このページは「期末在庫とは何か」を難しい会計用語なしで、1枚の考え方に落として整理します。
最後に、年末に最低限やること(最小手順)まで渡します。
- 対象:初めて確定申告/仕入れが増えてきた/棚卸が怖い人
- ゴール:期末在庫=“今年の経費にしていい仕入れ”を決めるものと理解し、事故を防ぐ
- 結論:売れ残りは在庫(資産)。売れた分だけが原価(COGS)になる
結論:期末在庫は「売れてない仕入れ」=今年は経費(原価)に入らない
まずこれだけ覚えればOKです。
期末在庫=期末時点で残っている商品(売れていない仕入れ)
- 売れた分の仕入れ → 原価(COGS)として利益計算に入る
- 売れ残り → 期末在庫(資産)として残る(=今年の原価から外れる)
仕入れを買った瞬間に全部経費にできる、という発想が事故の元です。
→ 仕入れはいつ経費?「売れた分だけ」が基本|在庫と原価(COGS)を最短理解

1分でイメージ:現金が「在庫」に形を変えたまま年をまたぐ
期末在庫が難しく見えるのは、現金と在庫を同じものとして見てしまうからです。
- 仕入れ=現金(カード支払い)を使って商品を買う
- 現金は減るけど、代わりに在庫が増える
- 売れたら、在庫が減って現金(入金)に戻る
- 年末に売れ残ったら、在庫が残る(=期末在庫)
つまり期末在庫は「年末時点で、現金がまだ在庫の形のまま残っている分」です。

なぜ事故る?期末在庫で数字がひっくり返る“よくある崩壊”
年末に多い崩壊パターンは、だいたいこれです。
- 「仕入れ=経費」と思って仕入れを積み上げる(利益が小さく見える)
- 提出直前に「期末在庫が必要」と知る
- 在庫を数えたら想像以上に残っている
- 期末在庫が増える=今年の原価が減る=利益(所得)が増える
- 税金が増える/住民税や保険料も含めて資金繰りが苦しくなる
棚卸をサボると起きる事故は、別記事で3つに分解しています。
→ 在庫を数えないと利益が死ぬ:棚卸をサボった人が詰む“3つの事故”

期末在庫の「最低ライン」:年末にやることは3つだけ
完璧な棚卸は不要です。まずは事故らない最低ラインに絞ります。
年末の最低ライン(この3つだけ)
- 在庫を集める:場所の散らばりを止める(棚・段ボール・保留箱を寄せる)
- 残っている在庫を数える:全SKUが無理なら「重要商品+箱単位」でもOK
- 残在庫の仕入れ合計を出す:レシート/カード明細/仕入れログから合計(最低限)
“正確さ”より「根拠が残ること」が勝ちです。

棚卸が無理な人へ:月1の「最小棚卸」をやっておくと年末がラク
年末だけ頑張るのが一番しんどいので、月1で軽く回しておくのが近道です。
- 月1で「増減+重要だけ」数える
- 混在(Amazon/フリマ)は箱で分ける
- 年末だけ精度を上げる
テンプレ(コピペOK)はこちら。
→ 棚卸が無理な人へ:月1で回す「最小棚卸」テンプレ(Amazon/フリマ混在OK)
さらに、月1で詰まない運用(売上・入金・証憑まで)に接続すると事故りません。
→ 物販の帳簿、最低限これだけ:月1で回す“詰まない運用”チェックリスト
チェックリスト:期末在庫で事故らないための12項目
年末の作業で迷わないように、チェックリストにします。
- ① 在庫の置き場を洗い出した(棚A/棚B/段ボール/倉庫など)
- ② 保留箱(未検品/未出品/返品戻り)を分けた
- ③ 期末日時点で残っている在庫を集めた
- ④ 重要商品(高額・回転)だけでも個数を数えた
- ⑤ 箱単位で残在庫の量をメモした(全部が無理なら)
- ⑥ 返品で戻った在庫が混ざってないか確認した
- ⑦ 期末在庫の仕入れ根拠(レシート/明細/ログ)が残っている
- ⑧ 仕入れ=即経費の前提で処理していない(見直した)
- ⑨ 送料・手数料が溶けて利益が見えない状態になってない
- ⑩ 売上と入金ズレがあっても、ズレを前提に見ている
- ⑪ 期末在庫の「仕入れ合計」を最低限出した
- ⑫ 来年のために、月1の最小棚卸に切り替える方針を決めた

比較表:あなたの状況別「期末在庫の現実的な落とし所」(機能×制約×対象)
期末在庫は、完璧を目指すほど詰みます。状況に合わせて“落とし所”を選びましょう。
| 機能(得たいこと) | 制約(できない理由) | 対象(こんな人) | 最低ラインのやり方 | 次に読む |
|---|---|---|---|---|
| とにかく今年だけ提出したい | 時間がない/在庫が散らばる | 初年度・提出直前 | 在庫を集める→重要だけ数える→仕入れ合計を出す | 月1で詰まない運用 |
| 来年から事故りたくない | 毎年年末が地獄 | 棚卸が続かない | 月1の最小棚卸に切替(増減+重要だけ) | 最小棚卸テンプレ |
| 原価(COGS)を理解してズレを止めたい | 会計用語が苦手 | 仕入れ=経費と思っている | 「売れた分だけ原価」「残りは在庫」の2行だけ覚える | 在庫と原価の基本 |
| 資金繰りを守りたい | 売れてるのに口座が薄い | 入金ズレ+在庫増で不安 | 期末在庫(資産)とキャッシュを別で見る | 入金ズレの考え方 |
| 最終的にラクにしたい | 手入力が無理 | 明細が多い/副業で時間がない | 月1運用を固定→会計ソフトで自動化 | 会計ソフト結論 |
次の一手:期末在庫を“怖くない運用”にする(自動化の着地)
期末在庫の恐怖は、「その場しのぎで年末に全部やろうとする」から増えます。
月1の型に寄せて、最後は自動化すると毎年ラクになります。
- 月1で最小棚卸(増減+重要だけ)
- 月1で帳簿の最低限(売上・入金・手数料・返品・証憑)
- 会計ソフトで自動化(明細連携・証憑管理)
物販向け会計ソフトは「在庫・入金ズレ・証憑」で選ぶのが結論です。
→ せどり向け会計ソフトおすすめ3選【2026】在庫/入金ズレ/証憑で選ぶ結論
まとめ:期末在庫は「今年の原価に入れない仕入れ」を決めるだけ
- 期末在庫=年末に残っている在庫(売れてない仕入れ)
- 売れた分だけが原価(COGS)で、利益計算に入る
- 年末の最低ラインは「集める→数える→仕入れ合計」
- 月1の最小棚卸に寄せると、年末が圧倒的にラク
次の一手: 棚卸が無理なら「最小棚卸テンプレ」へ。年末で毎回崩壊するなら「棚卸をサボった事故」も先に把握しておくと防げます。